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回復に長けた色です。 自分へのダメージもその回復で補う事ができます。 《無限書庫司書“ユーノ・スクライア”》 《優しき守護獣“ザフィーラ”》 《鋼の走者“スバル・ナカジマ”》 《二代目祝福の風“リインフォースⅡ”》 《陸士108部隊陸曹“ギンガ・ナカジマ”》etc 概要 回復・サルベージ ドロー 防御 ライフ回復、墓地に落ちたカードの回収などにも長けている。この回収効果は汎用性が極めて高い。 《フィジカルヒール》、《無限書庫》、《医師“石田幸恵”》etc また、ドローする効果を持つカードが多い。(第3弾現在4枚。内3枚が青にある。)元々Bankett!!はドローフェイズで2枚ドローできるおかげでドローソースは少なめになっている。《無限書庫司書“ユーノ・スクライア”》 《母を求める少女“ルーテシア・アルヒーノ”》 《インゼクトツーク》残り1枚は黒にある。《闇の書の夢》 関連リンク 赤 黄 黒 緑 無色
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やまなしシャマルさん 1レスもの 作者:I+KPkYfk 「ああ、もう、ちゃんと聞いているんですか? ユーノさん?」 「聞いているよ、シャマルさん。 前よりは睡眠もちゃんと取っているし、あ、でも昨日はシャマルさんが来たからいつもよりも、ムグゥ!」 シャマルが投げた枕代わりのクッションがユーノの顔面に直撃した。 「そんなことを言ってるんじゃありません! ユーノさんの体を心配して言っているんです!」 最近ほとんどユーノの専属医と化しているシャマル。 以前は効果のあった彼女のお小言も最近ユーノには効かなくなってきているようだ。 「シャマル、君が僕の健康管理に気を遣ってくれているのはよくわかるけどね。 まあ、まだ君の手料理が食べられないのはとても残念だけど」 「料理音痴で悪うございましたねー!」 ユーノに料理下手なことを指摘されてプスッとむくれるシャマル。 ユーノは彼女に普段の見かけの割に意外とこんな子供っぽいところがあることを最近たくさん知るようになった。 「どうでもいいけど、早番の人たちが来る前にちゃんと着替えておいてね。 さすがにその格好を他の司書達に見せるのもどうもね」 「キャッ!」 素肌の上に寝間着代わりのユーノのシャツを羽織っただけの姿のシャマル。 既に着替えが終わっているユーノと彼女は執務室の奥にある仮眠用のベッドの中から体を起こした姿のままで、 会話を交わしていたのだった。 その後、着替えを終えたシャマルは非番のために暇を持て余して、はやての執務室へと顔を出していた。 「なんだ、シャマル、もうケンカ別れか? 実家に帰って来るにしては早すぎるぞ」 休憩時間にはやての執務室の応接セットで煎餅をぼりぼりと囓っていたシグナムは入ってきたシャマルの姿を見てそんなふうにからかった。 「違いますよ。今日、私は非番です。 どうせユーノさん、忙しくて今晩も家には帰らず、仮眠室に泊まるつもりでしょうから。 それに実家ってなんですか? ちゃんと家に帰ってきてるじゃないですか? ……たまには」 「いや~、しっかし正直言うて、まさかシャマルに先を越されるとは思わんかったわ」 どっこらしょ、といいながらシグナムの隣に座るはやて。 「別に先を越すも何もユーノさんとは……一緒に暮らしてるって訳じゃないんですから」 「でも時間の問題やろ?」 ――私のような存在がユーノさんと一緒になってしまってよいのでしょうか? 主のはやてを困らせたくはないのでその言葉は口に出せはしなかったが。 「そういう主はやては昨晩はどちらへ? ずいぶんと帰りが遅かったようで」 「あははは、人のプライバシーに首突っ込むとはシグナムもいけずやね☆」 「言い換えましょう、朝帰りとはいいご身分で……、お二人とも忙しいとはいえ、せっかくですから今日くらい 有休をお取りになって泊まりがけでもよろしかったのでは?」 「そんな、こっちかて休みとれる時やなかったし、ロッサかて今はいろいろとあるんやし……」 「別にお相手がヴァロッサ・アコース殿だなどとは一言も申し上げておりませんが?」 「引っかけや! 誘導尋問や! おとり捜査や!」 じゃれ合う二人を無視するかのようにため息混じりにつぶやいた。 「私って、ユーノさんのお役に立っているのでしょうか? ただのうざい女とか思われてないでしょうか?」 「大丈夫やよ、シャマルは私の自慢の湖の騎士さんなんやから、もうちょい自信を持たなあかんよ」 「第一あのスクライア司書長がお前のことを役立たずとかうざいとか顔も見たくないと言ったのか?」 「いいえ。『健康管理に気遣ってくれてる』とか『いつもきれいだ』とかはいってくださいますけど」 自覚症状のないシャマルの惚気にあきれる二人。 「せいぜい言っても料理下手とか、“やおい”女とか、いい歳をしてカワイ娘ぶるなとかそれくらいであろう。 その程度なら全て事実なのだから問題はなかろう?」 「シグナム、あなた、それどういう意味?」 「シグナムもそのへんにしとき。事実は時として人を怒らせることもあるんよ」 「はやてちゃんまで、……全然フォローになってません!」 「さてと、……我らは仕事中なのでな、愚痴はまた今度は家の方でゆっくり聞こう」 煎餅の屑をはたいてからシグナムは立ち上がった。 その後、執務室を出て行くシャマルの背中にシグナムは声をかけた。 「主はやても言っておられたがお前はもっと自信を持った方がよいぞ。 自分を貶めるということはひいては高町なのはやフェイト・ハラオウン、それから……そしてお前を選んだ ユーノ・スクライアを貶めることになる。 ……今、お前が悩んでいることはお前だけではなくユーノと二人で考えてみろ」 40スレ シグナム シャマル ユーノ×シャマル ユーノ・スクライア 八神はやて
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酒と涙と司書長と剣の騎士 作者:ID 0GHIbDZU 「――――。恋人なら、クロノくんかな?」 紅く染まった頬、潤んだ瞳、はにかんだ笑み、何よりも――甘く甘く蕩けた声。 よく知る面々と楽しそうに話す彼女の顔は、何故か今、歪に霞みがかっている。 ――もうなにも見ていたくない―― 惨めったらしい寂寥感だけを抱えて、世界で一番価値のない男になったユーノ・スクライアは逃げ出した。 滴る雫の熱さすら判らぬまま、ただ全てから目を逸らして。 ◆◇◆ 「もう止めておけスクライア。それ以上は体に障る」 「いいからもう放っといて下さいよ! 僕は飲むんです! 今飲まなけりゃいけないんですよぅ!」 「ほっとけと言うなら放っておきたいが……なら僕が引っ張り出された理由って何だ……?」 ミッドチルダでもそれなりの繁華街。夜遅くまで明かりの消えない街の一角で、管理局でも名の知られる優秀な局員たちが、カウンターに席を並べて酒杯を交わしていた。 右の座で眉をしかめるは、次元航行部隊提督位、若き艦長クロノ・ハラオウン。 中央でひたすらに杯を乾かすは、右の彼と公私ともに縁深い、管理局データベース・無限書庫が司書長ユーノ・スクライア。 この二人が卓を共にすることはそう珍しい事ではない。ヴェロッサ・アコース査察官や守護獣八神ザフィーラを交え、強壮なる女性たちに囲まれた男たちは時折女人禁制の宴を催しているからだ。 故にクロノはユーノからメールで呼び出しを受けたときもさして不審には思わなかった。いつものことだと理解して店に向かったのだ。 だが―― 「酔っぱらいの言うことなど気にするだけ無駄だろう。それよりもクロノ提督、こいつを止めるのを手伝ってくれ」 「いや、気になるというなら君がここに居ること一番気になるんだが……まあ、わかったシグナム。とりあえず抑えよう」 ユーノ本人の荒れっぷり、そして左の席でユーノを宥める彼女はいつものことでは無かった。そもそもここの店に来るときは女性を連れてこないルールの筈である。 基本的に規律を厳守するユーノがとった今回の行動、クロノにとって、どうにも腑に落ちない。 「はなせー! ショッカー! ぶっとばすぞー!」 「私はショッカーではないぞスクライア。今回はともかく栄えあるヴォルケンリッターは二度の間違いを許さないので憶えておけ。……早く手伝ってくれ提督。一人では面倒だ」 「…………ああ、すまない。今やる」 とりあえず、考えるより黙らせるのが先であるようだった。 ◇◆◇ 三十分の後、更に勢いを加速したユーノはようやく酩酊に沈んだ。 むにゃむにゃと呻きながら寝息を立てるその周りには数本の酒瓶。アルコールに強くない彼にしては驚異的な酒量であるが、今はそのことよりそうまでさせる理由こそが気にかかる。 「やっと眠ったか……」 「ああ……貴方は随分色々言われていたようだがな。『肩のトゲが危ない』だの『その声でエイミィさんは狙いすぎ』だの……いったい何のことだ?」 「聞かないでくれ……『なんで良い奴なんだ』とか言われても僕には答えようが無い」 しかも泣くし。スゴイ泣くし。一体何があったというのか。 ため息を吐くその顔には、少なからぬ疲れ。 もはやこの際飲み直して気を紛らわそうと、クロノはヤケになって目線を上げる。 「なあ……クロノ提督」 いきなり挫かれてしまったが。 「……なんだシグナム、君も何かあるのか?」 僕には軟骨揚げをつまむことも許されないのか。 やさぐれた目を向けた先には―― 「いや、スクライアのこの荒れようは、一体何があったのかと思ってな」 優しい瞳を伏せった金髪に注ぎ、その流れをすらりとした繊手でくしけずるシグナムの姿があった。 勇ましい武者姿ばかり目にしてきただけに、少々以上に意外な絵面である。 一瞬目を奪われかけるが、クロノの頭脳は彼女の問いを優先していた。 ユーノ・スクライアが涙する理由。 幾度か、今までに似たようなことはあった。 普段から穏やかな笑顔で全てを覆うこの友人は、そのたがを緩める何かが無ければ満足に感情を表すことも無い奴だ。 必然その想いは今回のような酒席でこそ吐露されて、――共にある者を、優しくさせる。 ついてきてくれる部下たちが無限書庫を誇る為になにができるか、今の自分は戦う者たちの支えになれているか、彼女たちの背中を押せているか、 どうすれば、みんなのためになれるだろうか。 青臭い言葉を、想いを口にする度に、ユーノは一つ乗り越える。 曇ることなく、曲がることなく、それこそ見ていて誇らしいほどに。 そして今回のように、理由を口に乗せないときは―――― 「わからない。だが、小賢しくも自分のことで悩んでいるのは確かだろうな」 自分のことが焦点となったときだけ、彼はとたんに殻を閉じる。 本当はそれこそ吐き出しておくべきものだと思うのだが、そうなるとこの男は頑なである。 そのことに多少の悔しさを滲ませて、クロノは運ばれてきた酒を呷った。 「それで、君は何だってここに居るんだ?」 「なんで、とは?」 きょとん、と見返すシグナム。 直截な物言いこそを好む騎士の性情を思い出し、クロノ・ハラオウンはぶっちゃけてしまうことにした。 「今日、はやての業務はまだ終わっていないはずだ。主に傅く騎士たる君が、忙しく仕事に耽る彼女を放ってくるなんて……」 「そのことか……」 気まずそうに眉を折る。 何かに戸惑うような色が、その瞳に震えていた。 「実はな、今日この宴に及んだのは、恐らく私が原因だ」 「君が?」 ああ、と彼女は頷いて、一口の酒を飲み干した。 ぽつり、ぽつりと漏れる言葉で、シグナムは何かを吐き出している。 熱い、なにかを。 「本局の模擬戦……訓練の後だった。講評を済ませた私はポートで地上に戻ってきたのだが……」 そこで、見てしまった。 独り涙する彼を。 「飲んでもいないのに……?」 「やはり、珍しいことなのか。私が知らぬだけなのかとも思ったが」 何も言えず、何もせず、どんな言葉も聞こうとしない。 乱れた息、駆ける鼓動、まるでどこからか逃げ出してきたかのように。 「知らぬ仲でもない。落ち着くまで私のスペースで世話を焼いて、なにか気晴らしにでもなることはと訊いたら」 「こうなったのか……」 「こうなったのだ」 呆れるクロノの吐息を聞きながら、シグナムは卓上に伏す蜂蜜色を見やる。 彼女の知るユーノ・スクライアには、決して重ならぬユーノという男を。 知っていた顔はいつも笑み。主を、テスタロッサを、高町なのはを見つめての。 若くして一つの部門を双肩に担い、しかし欠片の揺らぎも見せぬと評判の切れ者は、どんな時でも柔らかく笑んでいた。 ――背中は支える。道は作る。だから思うとおり、真っ直ぐに進んで欲しい。 そう言って泰然と在る彼に、どれだけの力を得ていたことか。 「……どうしても、放っておけなくてな」 幼子のように透き通った、熱い涙。 くしゃくしゃになっても足らず浮かぶその雫、内に秘めてきた激情の万分の一にも届くまい。 一度として見たことのなかった泣き顔に、シグナムの心は悲鳴を上げた。 こんな顔、自分は知らない。 そんな貴方を、自分は知らない。 いつもの貴方は、どこへ行った? いつも見ていた貴方の顔は、――本当に『本当』だったのか? 「主はやてからの許しは頂いてきている。主が働いている時に私が酒を呷るなど、想像もしていなかったことだが」 この人を泣かせたままで居ることは、どうあっても赦せないと思った。 「……そう、か……」 琥珀の液体を見つめ、クロノはそれだけを言った。 万感を集めて垂らすような声音で。 ひみつを知られたこどもの笑みで。 その日、夜が明けるまでに交わされた言葉の中で、それは一番短い言葉だった。一番静かな言葉だった。 ―― 一番、優しい言葉だった。 二人の間、静かに眠る彼の顔が、声の届かぬ夢うつつの中で、それでも柔らげられるほどに。 からん 氷がグラスにぶつかる音。 綺麗に重なり、消えていった。 14スレ SS クロノ シグナム ユノシグ ユーノ
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Nosferatu 「嘘だろ……なんて奴だ……!!」 少年―――ユーノ=スクライアは、肩で息をしながら目の前の相手をにらみつけた。 彼が相対している相手は、これまでに出会ったことの無いレベルの強敵だった。 ジュエルシードから生まれた凶暴な怪物、プレシア=テスタロッサの傀儡兵、ヴォルケンリッター、ヤプールの超獣。 自分の実力を大幅に上回っているであろう相手とは、確かにこれまでも何度か戦ってきた。 だが……今自分を殺そうとしている相手には、彼等とは比べ物にならない恐怖があった。 ユーノは、今日まで生きてきて……これ程までの恐怖を、覚えた時はなかった。 「どうした……まさか、終わりとは言うまいな?」 ユーノの目の前に立つは、王立国教騎士団・ヘルシング機関最強の鬼札。 吸血鬼―――アーカード。 ユーノとは対照的に、彼は疲れている素振りを一切見せていない。 それどころか……楽しげに笑みを浮かべていた。 そう、彼はこの現状を楽しんでいるのだ。 何故二人が、この様な状況にあるのか。 話は、十分程前に遡る。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「安心してください……必ず、この殺し合いは止めて見せますから」 木々が生い茂る森の中。 ユーノは、空を見上げながら宣言した。 必ず主催者を倒し、この殺し合いを止めてみせると……犠牲となった二つの命へと、確かに誓った。 彼は無限書庫で闇の書に関する情報を集めていた最中に、突如としてあの広場へと呼び出された。 そして、殺し合いをしろと宣告され……あの無残な光景を見せ付けられたのだった。 正義感の強いユーノにとって、この事態は到底許せるものではなかった。 だから……必ず、止めてみせる。 「とりあえず、まずは状況を整理しないと……」 参加者名簿を取り出し、名簿をチェックし始める。 その中には、ユーノが知る名前が幾つかあった。 ―――なのは、フェイト、クロノ、ミライ、ダン、ヴィータ、ザフィーラ。 掛替えの無い親友達と、優しく心強い光の国の戦士達―――ダンとは直接の面識は無く、ミライから名を聞いただけだが―――。 そして……闇の書の守護騎士達。 出来る事ならば、それはあって欲しくなかった名前だった。 なのは達に関しては、勿論殺し合いなんて危険な場にいて欲しくなかったから。 守護騎士達に関しては、相当の実力を持つ強敵だからである。 自然と、ユーノの表情が険しくなる。 しかし……この直後。 彼は、その名簿に奇妙な点がある事に気付いた。 (……なのはとフェイトの名前が、二つある……? いや、それよりこれは……!!) 名簿に、なのはとフェイトの名前が二つあった。 同じ人物の名前が二つあるというのは、確かにおかしい。 これだけでも、疑問の種には十分すぎる……しかし。 ユーノにとっての問題は、そこではなかった。 彼の目を引いたのは、フェイトの名前―――フェイト=T=ハラオウンという表記だった。 (どうして……まだ、フェイトは正式に養子になったわけじゃない筈なのに……) フェイトには確かに、ハラオウン家の養子にならないかという話が出ている。 しかし……彼女はまだ、正式に養子となったわけではない。 ハラオウンの性を名乗るには、まだ早すぎるのだ。 ならば何故、名簿にはフェイト=テスタロッサではなく、フェイト=T=ハラオウンと記されていたのか。 自分が知らないうちに、話が進んでいたのか。 いや……それならば、なのはを通じて真っ先に連絡が来る筈である。 (どういうことなんだ? 名前が二つあることといい……) 明らかに名簿の中で、フェイトは浮いた存在になっている。 名乗るには早すぎる、ハラオウンの性。 まるで別人の様に分けられている、二つの名前。 記載ミスにしては、何かが引っかかる。 (まてよ……別人? まさか、これって……そうだ。 そう考えたら、辻褄が合わないことも……!!) ユーノの脳裏に、ある閃きが過ぎった。 それは、俄かには信じがたいが、現時点では最も可能性が高かった。 まず、何故フェイトの名前が名簿に二つ記されていたのか。 これは文字通り、フェイトが二人いるという事を示しているのではないか。 この殺し合いに参加させられているフェイト=T=ハラオウンは、自分の知るフェイトとは別人ではないかという事だった。 そう考えれば……辻褄が合わない事も無い。 (……僕の考えている通りなら、このフェイトは未来のフェイトってことになる。 なのはも恐らくは同じと考えていい……未来からここに二人のなのはとフェイトが……ッ!?) ユーノは、結論を導き出そうとするが……その時だった。 不意に背後から、何者かの足音が聞こえてきたのだ。 ユーノは考えるのを中断して、背後へと振り向く。 そこにいたのは、真紅のコートを身に纏う長身の男。 サングラスをかけ、まるで表情を隠しているように見えるが…… 「……笑っている……?」 男は、確かに笑っていた。 それも……この上なく、嬉しそうにである。 これは、殺し合いの舞台に立たされている者がする表情ではない。 途端に、ユーノの全身を強烈な悪寒が駆け巡る。 やばい。 なんだか分からないが、この男はやばい。 この男は、この上なく危険すぎる。 ユーノの本能が、そう彼へと告げる。 一方男の方はというと、ユーノを興味深く見つめていた。 そして、しばらくした後……彼はユーノへ向けて、静かに問いかける。 「……いい夜だな。 今宵は、実にいい夜になりそうだ……そう思わないか、ヒューマン?」 「……だから、笑ってるんですか?」 「ああ、そうだ。 闘争を楽しむに相応しい……実にいい夜だからな」 「ッ!!」 男の言葉を聞き、ユーノは大きく目を見開く。 予感は確信に変わった。 この男は、間違いなく殺し合いに乗っている……あろう事か、殺し合いを楽しもうとしている。 ユーノはすぐさまバリアジャケットを身に纏い、チェーンバインドを発動させた。 魔力の鎖が一瞬にして男を拘束し、その身動きを封じる……が。 「逃げずに立ち向かうか……嬉しいぞ、ヒューマン。 貴様は、ただ逃げるだけの狗ではないようだな……だが」 「っ……!?」 「足りんな……まだまだ足りん。 この程度の鎖では、この私を……吸血鬼アーカードを繋ぎ止める事など、出来ないのだよ」 その直後だった。 魔力の鎖が、音を立てて崩壊した。 男―――アーカードは、力任せにバインドを引きちぎったのだ。 ユーノは、その光景を信じられなかった。 バインドを破られるという事自体は、過去にも何度かあった。 だが……力ずくで、こうもあっさりと破られる事など、今までになかった。 驚愕し、呆然とするユーノ。 ここで彼は、先程のアーカードの名乗りを思い出す。 「吸血鬼……!? じゃあ、さっきのは……!!」 アーカードは自らを、吸血鬼と名乗った。 当然ながらユーノはその存在を知っている。 直接目にした事こそないが、幾つかの次元世界においてはその存在を確認されている存在である。 バインドが簡単に打ち破られたのも、それならば納得がいく。 吸血鬼の持つ最大の武器は……人間を遥かに越えた、その異常な怪力だからだ。 「名前を聞いていなかったな……教えてもらおうか、ヒューマン?」 「……ユーノ。 ユーノ=スクライアだ……」 「ユーノ=スクライアか、いい名だな……さあ、闘争の始まりだ!! 楽しもうじゃないか、ユーノ=スクライア!!」 「ッ!!」 アーカードは強く地を蹴り、ユーノとの間合いを一気に詰める。 そのスピードも、尋常なレベルではない。 恐らくは、フェイトと互角かそれ以上……ユーノがこれまで体験した相手の中でも、最速に近かった。 とっさにユーノは、前方へと障壁を展開する。 そこへと、アーカードの力強い拳が叩き込まれ……一瞬で、障壁が崩壊する。 「そんな……こんなに簡単に……!?」 「HAHAHAHAHHAHAHAHAHA!!」 障壁を突き破った拳は、そのままユーノの胴体に叩き込まれた。 バキリと、嫌な音が響く。 今の一撃で、肋骨を叩き折られたのだ。 そして僅かに遅れて、ユーノの体が後方へと吹っ飛ぶ。 強烈な勢いで、数十メートルも先へと吹っ飛ばされ……一本の大木に、背中から叩きつけられた。 「ガハッ……!!」 ユーノの全身に、強烈な痛みが駆け巡る。 バリアジャケット越し・障壁越しである事が、信じられない程の痛みであった。 そしてユーノが苦しんでいる間にも、アーカードは間合いを詰めてくる。 このまま接近を許しては、確実に殺される。 「くそっ……なら!!」 再びチェーンバインドを発動。 しかし今度の対象は、アーカードではなく己の背後にある大木であった。 魔力の鎖は、大木にしっかりと絡みつき……そのまま、大木を引っこ抜いた。 ベロクロンとの戦いで使用したのと同じ、即席のハンマー攻撃。 超獣ですらも怯んだこの一撃をまともに受ければ、かなりのダメージを与えられる。 そう思いながら、アーカード目掛けて勢いよく大木を振り下ろす。 「吸血鬼に対して木の杭を打ち込もうとは、中々分かっているじゃないか!!」 しかし対するアーカードは、迫り来る木槌を前にして、回避をしようともせず、防御をしようともしなかった。 その代わりに、右手で手刀を作り……大木目掛けて振り下ろした。 直後、大木は見事に真っ二つに分かれた。 アーカードの手刀が、大木を真っ二つに叩き割ったのだ。 二つの木片となった木槌が、地面に斜めに突き刺さる。 その間には、無傷のアーカードがたたずんでいた。 「嘘だろ……なんて奴だ……!!」 「どうした……まさか、終わりとは言うまいな?」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (どうしたら……どうしたら、こんな化物を……!!) ユーノは必死になって、打開策を導き出そうとする。 バインドも、防御も、攻撃も、アーカードには何一つ通用しない。 今の自分が使える魔法では、アーカードを止める事は不可能である。 ならば、どうしたらいいか。 思考を巡らせているその間にも、アーカードはこちらへと歩を進めてくる。 「まだまだ始まったばかりじゃないか。 お楽しみはこれからだぞ、ヒューマン!! 魔法を出せ、この心臓にもう一度杭を突き立てにこい!! さあ!!HURRY!!HURRY!!HURRY!!HURRY!!HURRY!!」 (何か、何かないのか……そうだ、支給品!!) ここでユーノは、ようやく支給品の存在に気付いた。 一体、何が支給されているのかは分からない。 この場を切り抜けられるかどうかは、全く分からないが……今はこれに賭けるしかない。 デイバッグを開き、中に手を突っ込む。 すると……彼はここで、思いもよらぬ品を引き当てた。 「え……これって……!!」 ユーノが手にしたのは、デイバッグによく収まったものだと言いたくなる程大きな代物。 アーカードを撃退出来るかもしれない、強烈な武器であった。 それを見た瞬間、思わず驚いてしまったが……迷っている暇は無かった。 既にアーカードは、目前まで迫ってきているのだ。 ユーノは勢いよくそれを取り出し、その筒先をアーカードへと向ける。 そして、取り出した支給品―――バズーカ砲の引き金を引いた。 BANG!! 砲撃は、アーカードの脳天に見事直撃。 首輪ごと、首から上の部位を吹き飛ばし、粉砕した。 距離が近すぎたが為に、流石のアーカードも回避の仕様が無かったのだ。 残された胴体が、背中から地面に倒れこむ。 ユーノはそれを見て、体を震わせながらその場に膝を着き、そして大きく溜息をついた。 何とか、アーカードを撃退出来た……絶体絶命の窮地を、しのぐ事が出来た。 「やった……でも……」 しかし、ユーノの表情は険しかった。 それも当然……正当防衛といえど、人殺しをしてしまったのだ。 いや、相手は陣地を越えた存在である吸血鬼……化物である。 人殺しと言うのは、少しおかしいが……それでも、自分がアーカードを殺害したという事は同じである。 この手で、一つの命を奪ってしまったのだ。 気に留めるなというのは、無理な事である……しかし。 こうしなければ、自分が死んでいた。 それにアーカードを野放しにすれば、更なる犠牲者が出るのは確実……それを止める為にも、これはやらねばならぬ事だったのだ。 「……悩んでいても仕方ない。 兎に角、今はなのは達と合流しないと……」 今は、迷っている暇は無い。 ユーノはなのは達との合流を果たすべく、ここから離れることにした。 すぐさま、念話を試みてみるが……全く通じない。 どうやら、主催者達に妨害されているらしい……ならば、直接探し出すしかない。 ユーノはマップで現在地を確認し、上空へと飛び上がる。 普通に歩いて探すよりも、この方が速いと思っての行動だったが……ここでユーノは、ある違和感を覚えた。 (魔力の消耗が、いつもより早い……? それに、飛ぶスピードも少し落ちている……) 普段と比べて、妙に魔力を消耗している感じがあった。 それに加え、上昇のスピードが普段よりも若干遅かったのだ。 もしかしたら、念話の妨害同様に何かしらの力が働いているのかもしれない。 恐らくは、参加者の戦力差を平等に近づける為に。 (空からの探索は、長時間は不可能か…… とりあえず、しばらくしたら一回どこかに降りて……!?) その時だった。 地上―――それもユーノの真下から、大きな物音が聞こえてきた。 ガサガサ……と、木々が大きく揺れる音が。 ユーノの脳裏に最悪の事態が過ぎる。 「まさか……そんな!!」 「ククク……クハハ……HAHAHAHAHAHA!!」 「アーカード……!!」 予感は的中した。 倒した筈の化物―――アーカードが、上空へと跳躍―――それも、ユーノよりも高い位置に―――してきたのだ。 彼は木々の枝を飛び伝って、ここまで飛翔してきたのである。 吹き飛ばされた筈の顔は、完全に元通りになっている。 肉体を再構築し……復活を果したのである。 「どうして……首から上が吹き飛ばされたっていうのに……!!」 「頭を吹き飛ばされたぐらいでは、私は死なない。 この私を止めたければ、ここを……心の臓を狙わなければな。 覇王に神崎とやらも、よく分かっている」 自らの胸に手を当て、アーカードはユーノへと告げた。 アーカードは、この殺し合いの会場において極めて異質な存在だった。 彼には、首輪が二つ着けられているのだ。 一つは勿論、その首に。 そしてもう一つは、彼の弱点……心臓に。 例え、四肢をもぎ取ろうと、首を吹き飛ばそうと、彼は蘇る。 アーカードを倒すには、心臓を止める以外に手段は無いのだ。 「くっ……!!」 ユーノはすぐに、アーカードから離れようとする。 彼は自分と違い、空を飛べるわけではない。 尋常じゃない跳躍力で、ここまで上ってきただけ……この後は、地上に落下するだけである。 一度離れてしまえば、そう簡単に追ってはこれない筈……そう思った、その矢先だった。 アーカードは、素早くユーノへと手を伸ばし……その右腕を掴んだ。 「掴まえた」 「しまった……!!」 「豚の様な悲鳴を上げろ」 グシャッ…… 「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!??」 ユーノの絶叫が、空に木霊する。 肉が裂かれ、骨が砕け散った。 ユーノの右腕は、無残にもアーカードに握り潰されてしまったのだ。 そのまま右腕は、その手で握り締めていたバズーカと共に地上へと落下。 痛々しい断面図からは鮮血が噴出し、ユーノとアーカードの顔を濡らす。 ユーノの顔には苦悶が、アーカードの顔には笑みが浮かんでいた。 そのままアーカードは、もう片方の手で手刀を作る。 「終わりだ……ユーノ=スクライア」 その狙いは、バリアジャケットによる防御の無い脳天。 この一撃を喰らえば、確実に死ぬ。 障壁でそれを防ぐ事が出来ないのは、先程既に実証済みである。 そんな、どうしようもない絶望的な状況。 誰か他の者がこの光景を見ていたならば、ユーノの死は決定的と見るだろう……が。 「まだだ……!!」 「ほう……?」 「まだ、終わっちゃ……いない……!!」 ユーノはまだ、終わってはいなかった。 彼は渾身の力を込めて、デイバッグをアーカードへと放り投げる。 そこへ、アーカードの手刀が叩き込まれ……その直後。 デイバッグが爆ぜた。 強烈な爆炎と爆風が、二人に襲い掛かる。 「ぐぅっ!?」 「ッ!!」 アーカードはその爆発により、右手を吹き飛ばされる。 そして爆風に煽られ、猛烈な勢いで地上へと落下していった。 一方ユーノはというと、爆発するのが前もって分かっていた為、障壁の展開によりダメージを最小限に抑えきっていた。 二人を襲った爆発の正体は、デイバッグ内のバズーカの予備弾薬。 ユーノの狙いは、それを爆発させる事であった。 そうすることでアーカードをふっ飛ばし、距離を取ろうと考えたのである……そしてそれは、成功してくれた。 他の支給品もこれで跡形も無く砕け散ってしまったが、仕方が無い。 ユーノはアーカードが地上へと落ちていったのを確認して、急速にその場から離脱する。 悔しいが……今の自分には、アーカードは倒せない。 (あんなのまで、この殺し合いにはいるなんて……ミライさん、クロノ、フェイト……なのはっ……!!) この会場の何処かにいるであろう仲間達の無事を祈り、ユーノは空を飛んでゆく。 彼が向かう先に待ち受けているのは、大切な仲間達か。 それとも、アーカードと同じくこの殺し合いに乗った者達か。 果たして…… 【ユーノ=スクライア@ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは】 【一日目 現時刻AM0 32】 【現在地 H-5 上空】 [参戦時間軸]12話中盤、ウルトラマンダイナの正体発覚直後。 [状態]肋骨二本骨折、右腕欠損、相当の疲労。 [装備]無し。 [道具]無し。 [思考・状況] 基本:主催者を倒し、この殺し合いを止める。 1:なのは達と合流する。 2:仲間を集める。 3:アーカードは危険だと、出会った者達に伝える。 [備考] ※沖田のバズーカ砲@なの魂が、ユーノの右腕と共にI-6に落ちています。 ※かなりの重傷で、特に右腕は、早急に処置をしないと危険です。 ※この会場にいるなのはとフェイトは、未来から呼ばれたのではないかと考えています。 フェイトに関しては両方、なのはに関しては片方もしくは両方と判断しています。 ※なのはとフェイトが二人いる事に気付きました。 ※モロボシ=ダンの名前は知っていますが、どんな人物かは知りません。 ※己の魔力と魔法に、制限がかけられている事に気がつきました 「ユーノ=スクライア……まだ幼い身でありながら、私を出し抜くとはな」 アーカードは、笑いながら夜空を見上げていた。 爆発により吹き飛ばされた右手は、既に再生されている。 ユーノとの戦闘によるダメージは、ほぼ回復し切っていた。 彼は幼い身でありながらも、己へと勇敢に立ち向かってきた。 逃げられこそしたが……きっと彼は、再び自分の前に現れるに違いない。 「覇王十代、神崎とやら……感謝するぞ。 私を、この様な素晴らしいパーティーに招いてくれた事をな」 アーカードは歓喜していた。 まだ見ぬ未知なる相手との闘争の機会が生まれた事を、喜んでいた。 自らを打ち倒してくれるかも知れぬほどの人間との出会いがあるやもしれぬ事を、喜んでいた。 きっとこの場には、ユーノの他にも優れた力を持つ者達がいるに違いない。 かつて己を打ち破ったあの四人、アーサー・ホルムウッド、キンシー・モリス、ジャック・セワード、エイブラハム・ヴァン・ヘルシングの様な猛者が。 アレクサンド・アンデルセンの様な宿敵が。 彼等の様な素晴らしき者達が、きっといるに違いない。 果たして、どのような出会いがあるか……アーカードは、楽しみで仕方がなかった。 【アーカード@NANOSING】 【一日目 現時刻AM0 32】 【現在地 H-5 上空】 [参戦時間軸]第八話開始直後 [状態]健康、首に首輪が着けられていない [装備]無し。 [道具]支給品一式、不明支給品1~3個。 [思考・状況] 基本:闘争を楽しむ 1:闘争の相手となる参加者を探し出す 2:ユーノとの再戦を楽しみに待つ [備考] ※名簿はまだ見ていません。 ※心臓に首輪が装着されています。 017 本編投下順 019
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ガーディアン・ユーノー ちょっと遅いけどグッモーニン司書長スレ 徹夜ガーディアンヒーローズ大会の影響か変な電波が来たので投下するぜぃ カップリングはユーノ×アリサ やや過激な表現があるので注意してくださいませ その日はアリサ・バニングスにとって、単なる平凡な日々の中の一瞬の過ぎないはずだった 夕暮れ、空を夕暮れが包むあの時までは 大学の帰り、親友のすずかと別れ家路を急いでいた時だった 突如現れた数人の男が自分を取り囲む。暴れるまもなく口と鼻に添えられるハンカチ。漂う薬品の香り、弛緩する体 次に気が付いた時、彼女がいたのはどこかの廃ビルの中。両手は頭の上で背中に押し付けられた鉄筋ごと縛られ、服もいつの間にか半分以上脱がされていた 刻一刻とあらわになっていく、女神のごとき肢体。恐怖が彼女の心を壊していく。下卑た男達の笑い声を聞きながら、アリサはどうすることも出来ない自分に悔しさを滲ませ咽び泣いた あまりにも無力、あまりにも哀れ (誰か…助けて…!) ガーゼで口をふさがれ、叫べない助けを胸の中で幾度も念じる だがここは人通りも疎らな裏通りの廃墟の中、彼女の嘆願むなしく、ついに男は彼女がまとう最後の下着一枚に手をかけ…消えた 「え…?」 アリサを囲んでいた男達の顔から笑顔が消える。今まで目の前にいた自分達の仲間が突然消えたのだ。『突如真上から飛んできた緑色のナニかに絡め取られ』て ドサリ 何か重いものが落下する音。振り向けばそこには、情けなく下半身を露出した、たった今どこかへと消えた男が意識を失い泡を吹いて倒れている 「な、何ぎゃっ」 突如自分等を襲った怪異に唖然とする暇もなく、続けてアリサから見て右側にいた男が、大きくしなる緑色の光に吹き飛ばされた 斜め上に向かって飛翔し、天井のパイプをぶち抜いた後落下し同じくそのまま動かなくなる 「な、何だよこれ…何だってんだよぉ?!」 最後に残った男一人、あまりにも自身の理解力を超えた出来事に完全に恐慌に陥る。懐からナイフを取り出し、周囲を威嚇するように振り回すが… 「ひゅがっ?!」 暗闇から三度目の襲撃、今度はそれまでのものとは違い、一般人のアリサにも視認できる速度でそれは現れた 緑色に輝く光の鎖、それが男の首へと巻きついているのだ 「あ…が、が…」 男の顔、赤から青へと変異。ナイフを力なく落とす。と、聞こえてくる足音。鎖の延長上、暗闇の中に人間の気配 接近、闇より影が薄っすらと浮き出、やがて一人の青年の輪郭を形成した 「ぁ……」 アリサにはその青年に見覚えがあった。ファンタジックな世界で戦っている友人の知り合い、奇妙な宿縁の男。名、ユーノ・スクライア 「もう大丈夫だよ、アリサ。助けに来た」 顔に浮かぶ、柔和な笑み。だが瞳に浮かぶは静かな激情。彼女から数度、首が男へと傾くだけで表情が変わる、氷の彫刻のような冷徹で、そして美しい能面 「バニングスの令嬢目当てで彼女を狙ったのか…それとも行きずりか…まぁどっちでもいいや。君等はさぁ」 「ぁ…がぐ…ひゅっ!」 「下衆が人間様の言葉を喋るなよ。今更謝ったって遅いだろう?悪いことしたなら、ちゃんと罰は受けないと…ね」 くい、と指を引く。一層男の首へと食い込む緑の鎖。瞬間男は白目を剥き、その場へと倒れこんだ。全員死んではいない。どれだけ怒りを内包しようと、最後の一線を超えないのが彼らしいところか 縄を切り、上着をアリサへとかけ、彼女の心をやさしく包むように抱きしめる 「久しぶりにお休みもらってさ、懐かしく思ってこっちに来たんだよ。で、偶然このビルに入ってくあいつらを見てね…嫌な予感がして…でもよかった。間に合って…」 体に染み渡るようなユーノのぬくもり、先ほどの男達の嫌悪を感じる生暖かさと比べ、相手が違えばここまで感じ方も変わるのかと、取りとめも無い思考のままアリサは眠りに再び落ちていった 二度目の目覚め、気が付けばビルの外、ユーノのそれよりも大きなジャンパーを自分は身に着けていた。赤いサイレンが目にしみる スっと差し出される、湯気を立てた黒い液体に満たされたカップ。すぐ隣には目覚める前と同じくユーノが 受け取り、一口含む。舌を焼く熱、それは先ほどのユーノの瞳を見たとき、全身に走った感覚に似ていた 嬉しかった。普段穏やかな彼が、自分のためにあれほどの激情をさらけ出してくれた事が あれが自分だからなのか。元々彼のうちに眠る性質のうちのひとつで、自分以外誰かが同じ状態に陥っても同じなのか、それはどうでも良かった ただ、そんな彼から自分はもう目を離せないのだろうと、手に入れるためならどんな労力も惜しまないであろうと。客観的にアリサは感じていた それは美しい刀に魅入られたような、熱く冷たい危険な恋 この思いがどんな決着に帰結するのかはわからない。ただ今は、先ほどとは違う昔から知っている彼の魅力のひとつ。この柔らかく暖かいぬくもりに包まれていようと あわてて向こうから走ってくるすずかや両親の姿を見ながら、そう思うアリサだった おわりです 女性をひきつけるのはやさしさだけじゃなく、苛烈さもまた女性をひきつける魅力なのだ というお話 65スレ SS アリサ ユノアリ ユーノ ユーノxアリサ
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Non-derelict LgkSJuGP 国賓や諸外国からの来賓、高級官僚も宿泊する高級ホテル、インターオーシャニックホテルクラナガン。 そこに一つの影が飛び込んでいった。それはスーツ姿のギンガ・ナカジマだった。 群青の髪はアップに纏め上げられ、スレンダーな体躯と相俟って、 彼女は17歳とは思えぬ大人らしさを振りまいていた。 ようやくギンガは荘厳な扉を潜り抜けて、薄暗い、しかし暖色の照明に彩られたラウンジに踏み込んだ。 切れ切れの荒い息を抑え、腕時計を確認してから、 早く行こうと顔を上げると、そのまま口を空けて茫然と凍りついた。 ギンガは屹然と空を凌ぐ吹き抜けの天井と広濶な空間に一瞬にして圧倒されていたのだった。 冷静になってから気付いたホテルの巨大さはギンガを驚愕させ、重い心をさらに重くさせた。 磨き抜かれた黒大理石の床が天井の煌びやかな照明を写す閑雅なロビーには、 しかし数多くの老若男女が屯し、談笑していた。 そしてその全てが典麗な様子だった。その中には著名人の顔もちらほら見えた気がした。 ――やっぱり私、場違い? ただっ広い未知の空間に一人佇むギンガにすれば、それは宇宙に投げ出されたような孤独と不安だった。 しかし、ギンガがあわあわと一人で立ち尽くしていると、 黒いスーツをぴっしりと着込んだ壮年の男性に声を掛けられた。 「ギンガ・ナカジマ様ですね?」 人の良さそうな顔で問いかけてきたのは、熟練を思わせるホテルマンだった。 「え、は、はい。そうですけど……」 おどおどして答えると、 「ユーノ・スクライア様からお連れするようにと承っております」 と言われ、ギンガはただ従順した。 最初はホテルマンの後ろを付いて歩いていただけで一杯一杯だったが、 メインバー『ウォモウニヴェルサーレ』に近づくにつれて、 段々と柔らかさを増すライトジャズのピアノがギンガの耳を誘い、心に余裕を孕ませた。 茶色の絨毯が優しく反発して踏み出す足を前に押しやった。間接照明に仰視された柱が静かに伺侯していた。 通路の脇々にはイタリアルネッサンス調の調度品や上品で重厚な木目調の円卓に、 肘掛け付きのシックな椅子が数脚。 それが何百組も整然と配置されている様子は、ホテルロビーの豪壮さとはまた違った趣があって圧巻だった。 しかし店内を支配する重厚感は、押し潰すようではなく、 落ち着いた雰囲気をもって包み込むようにギンガを迎えていた。 未だ嘗て体験したことが無い光景に、ギンガはきょろきょろと目線を泳がせてしまった。 目に入ったのは仕立てのよいスーツや高級そうなドレスに身を包んだ紳士淑女だけだった。 居た堪れなさがぐっと増した。失敗だった。見なければよかったと後悔した。 俯いて悔恨に耽っていると、急にホテルマンが立ち止まってぶつかりそうになった。 浮遊する思いから醒めて、驚き慌てて顔を上げる。 「あちらでございます」 捜していた茶色と金髪の頭が見えた。二人は円卓を囲んで談笑していた。 そして、椅子が一つ空いていた。 ホテルマンは「ではごゆっくり。失礼します」とだけ残して悠然と立ち去っていった。 チップとかは払わなくてよかったのかしら、と暫く立ち止まって考えたが、 はっと我に返ってすぐ二人のもとへ駆け寄ろうとした。 が、走り出すのはしたないと思い止どまって、淑やかに早足になるだけにした。 自分のがさつさが情けなくなって縮こまった。 しかし、悄然とした顔では失礼だと思い、気を取り直した。 最後に冷静になって、今までずっと慌てていた自分の度胸のなさを恥ずかしく思った。 「遅れてごめんなさい」 ようやく見慣れたはやての顔を見つけて、自然と安堵の溜息が漏れ出した。 はやてはグラスを円卓に置いて顔を上げた。 少ししか減っていない様子のカルーア・ミルクが刻限に遅れたギンガの心を慰めた。 到着したギンガに、はやての隣りに座る金髪の青年が組んだ足を戻して立ち上がろうとすると、 「ギンガ、よう来たな。ほら、ここに座り」 はやてがそれを左手で押し止どめて、右手で空席を引いた。 「え、でも」 「ええからええから」 ギンガがちらりと金髪の青年を見ると、中腰で止められていた彼は苦笑して席についた。 ギンガもそれに従った。 「ほい。こちらが、件のユーノ君」 「どうも、はじめまして」 はやては指を揃えて青年を指し示した。ユーノはにこりと笑って会釈した。 「で、ユーノ君。こちらが、ナンバーズ更生プログラムに参加してたギンガ」 「はじめまして」 できるだけにこやかに微笑み返した。 「えー、今日はユーノ君からギンガに頼みがあるそうで……」 はやてがユーノを横目で見上げると、次いでユーノは、自分の胸に掌を当てて自己紹介をし始めた。 「改めまして、ユーノ・スクライアです。 本日はお忙しい中、わざわざ御足労いただきまして、誠にありがとうございます」 ――彼が、無限書庫司書長のユーノ・スクライアさん。 公式には民間人扱いとはいえ実際は高官同然であるユーノを前に、ギンガは少し気持ちを引き締めた。 「これはご丁寧にどうも。ギンガ・ナカジマです。最近妹のスバルがお世話になってるそうで……」 「いえ、そんなことは。僕の好きでやってることですから」 最近スバルがユーノに師事しだしたと聞いたときは驚いたものだった。 忙しい業務を片手間にスバルの望みに応じてくれるユーノへ、感謝の念を込めながらギンガは言った。 「スクライア司書長のお噂は、はやてやスバルからかねがね伺っております。 常々お会いしたいと思っていました。なんでも、優しくて頼れる、素敵な方だと」 「ギンガ、ちょ、ちょっと、恥かしいやん!」 ね、とギンガが目配せすると、珍しくはやては狼狽して素っ頓狂な声をあげた。 「へぇ、それは嬉しいですね。僕もスバルさんから、格好よくて自慢のお姉さんだと」 意地の悪い嗤いが浮かんだ目ではやてを見遣ってから、ユーノが熱心な調子で言い始める。 「格好、いい……ですか」 ギンガはくすぐったそうに、しかし少し恥ずかし気にはにかんだ。 「ああ、すみません。格好いい、は失礼でしたかね。 しかし、とても凛々しくしっかりしてそうなご様子で、スバルさんに本当によく似ていらっしゃる。 実際にギンガさんにお会いして、スバルさんが自慢されるのもなるほどと納得するばかりです」 そんなことはないです、と笑うギンガに、ユーノも紳士然と処世して笑顔を崩さない。 一向に前に進まない二人の応酬に、ついにはやては呆れた顔で口を挟んだ。 「こらこら、チミたち。お見合いやないんやから。二人とも私にはタメ口なのに。 いや、ギンガには私が頼んだんやけどな。 ユーノ君もいちいち言葉が堅い。 ギンガも、まぁ、今はオフなんやから、こんなのにわざわざ敬語使わんでもええんやで」 「こんなの、って酷いな、はやて。でも確かに、あまり堅いのは僕も苦手ですしね。無理にとは言いませんが」 「でも、スクライア司書長とは階級も歳も離れてますし……」 促すユーノに、ギンガはいじらしくたじろいだ。 「なにゆーとるんや。ユーノ君はこのはやてちゃんのパートナーやで。そんなん気にするたまやない」 「初対面の方を前に誤解を招く表現は慎んでくれるかな。 しかし、君と同類みたいに括られると何故か大変不愉快だ」 「どつくで?」 くすくすという忍び笑いが小さく耳に響き、はやてとユーノは口を噤んで視線を戻した。 「あ、すみません。あは、はやてと仲がいいんですね。 ふふ、いきなり呼ばれたときは驚きましたけど、いい人そうで安心しました」 楽しげに戯れ合う二人の様子を愛おしむような温かい笑みが、徐々にギンガの表情を満たしていった。 言うに事欠いて、ユーノは渋面を作って見せ、はやてと複雑な顔を見合わせた。 ギンガはそれを見て再び笑った。 「年上ですし、まだお会いして日が浅いので、敬語はこれから努力するということでお願いします。 だからもう、私に敬語は結構ですよ。その、ユーノさんに敬語を使われちゃうと恐縮しちゃいますから」 快活に笑うギンガに、ようやくユーノは強張った表情筋を崩した。 「我が儘を聞いてくれてありがとう。よろしくおねがいするよ、ギンガさん。 ああ、いや。しかし、すっかり肩が凝ったよ」 それまでの顔が不器用な笑みに見えるほど柔らかい笑みを湛えて、 ユーノはギンガと顔を見合わせて笑いあった。 しかし、二人の間でははやてが眉を顰めて膨れた面をしていた。たまりにたまったという気配だった。 「肩が凝った?ふん、肩肘張って格好付けようとするからやで。これだから男って奴は、ああ、汚い汚い。 それになんや、この対応の違いは。 いつも飲む時は私の行きつけのこじんまりした店でしめやかに飲んでたのに。 ギンガも来るし今日はユーノ君の行きつけにしようかー、ってなんやこれは、高級官僚の接待か。 ええ加減にせえよ? 私はこんな豪勢なホテルバーなんか連れて行ってもらった覚えはないで。 しかも司書長の権力まで濫用しよって」 「え、そうなの?」 顔を顰めて投げやりに愚痴るはやてに、先のホテルマンの対応を思い出しながらギンガがきょとんと聞き返す。 「ちょ、ここは仕事用だし、 司書長としての要談だからこの位の対応は当然だ、とか執拗に言い張ったのははやてじゃないか! 僕は気後れさせちゃうかもしれないからって反対したのに、 そもそも、折角だからここで飲んでみたいって君が強引に……」 ユーノはさらに抗弁しようとしたが、いっそう大きくなったくすくすという笑い声に気付いてしまったら、押し黙るほかはなかった。 20スレ SS ギンガ・ナカジマ ユーノ・スクライア 八神はやて
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「管理局で再会するユーノとスバル 作者:ID m6zR3xoY 「申し訳ありません、クイントさん。朝早くから押しかけるような真似を……」 「いえいえ。スバル達が誘ったのならスクライア君が気にする事ないわよ~それに家族に気を使うものではないでしょう?」 「家族って……確かにスバル達の家庭教師は遣らせてもらってますけど……」 「男の子が細かい事を気にしちゃ駄目よ。まああの子達は何れはそうなって欲しいみたいだけどね」 それに、ちょっと朝食作りすぎちゃいましたしね、と可愛くウインク付きの催促に押し切られる形に。 ……あと、シャワーから帰ってきたスバル達の顔が妙に険しかったのは気のせいだろうか? 『いただきます!』 食卓には基本のご飯に味噌汁を初め、焼き魚に出汁巻き卵にお漬物と見事なまでの和食。―――育ち盛りのSA使いがいる故か全体的にボリュームもかなりある。 一啜りした味噌汁は漂う味噌の香りもあって、徹夜続きの眠気を吹き飛ばすほどだ。 前に酒の席で『ゲンヤ君の故郷味で落したのよ』とゲンヤさんとの馴れ初め話で惚気ていたけど。 「あれ?ギン姉、今日は箸が進んでないね~どうしたの?何時もはこのくらいペロって食べちゃ……うぐっ」 「スバル、ついてるわよ――――――大食い女なんて、先生に思われたくないし……」 「あれ?ギンガ呼んだかい?」 「い、いえ何でもありません!どうぞ食事を続けて下さい!」 「あらあら気を使っちゃって。ギンガ、スクライア君はそんな事くらいで変な目でみないわよ。 むしろ育ち盛りの女の子だって言ってもらえるわよ」 「母さんまで……」 まあ、この他には学校は文化祭の準備で大変だわ、シューティングアーツの話やら、スバルの親友のティアナの恋愛事情やらに華を咲かせながらの食事となった。 でも何か肝心な事を忘れているような気がするんだけど――――。 「ただいま、ユーノお兄ちゃん~♪―――あれ?お兄ちゃんいない」 「もう先に学校に言っちゃったのかな?もう朝ごはんとヴィヴィオの事忘れるなんてひどいな……」 「でも、なのはママ一杯買い物してる。……顔も何か嬉しそう」 12スレ SS ナカジマ家 ユーノ・スクライア
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(後一部屋……そこを潰せばこのホテル内の命は全部手に入る……) ディエンドはなのはとユーノがいる部屋の前まで来ていた。 そこにいる参加者を殺してハス太の支給品だった一斗缶(ガソリン入り)でホテルに放火する事で士への手向けを完了させるためだ。 そして、扉を開けたディエンドは翡翠の鎖に縛られた。 「なのははやらせないよ」 それを言ったのは、蜂蜜色の長い髪をリボンで括り眼鏡をかけた男――タイムふろしきで19歳となったユーノ・スクライアだった。 ショッキングな出来事が連続し過ぎて一周回って冷静になったユーノは、未来が簡単に変わってしまった事に疑問を抱き、とある仮説を立てた。 カオスロワという状況では未来は幾らでも変わる可能性があるというものだ。 それ故、自分を成長させた上で襲撃者との戦いに挑むことにした。 ユーノが、唯一使える射撃魔法であるシュートバレットを2発放つ。 「この程度で僕を止められるとでも!」 ディエンドはバインドを引き千切り、魔力弾をディエンドライバーの射撃で打ち落とす。 そのまま接近戦で方をつけようと殴りかかるディエンド。 しかし、その拳がユーノに届くことは無かった。 「ウェイブゲイザー!」 地面に仕掛けられていた魔法陣から鎖が幾つも伸び、ディエンドを攻撃する。 士の死亡によって冷静さを失っていたディエンドは、魔法陣に気付かず踏んでしまっていた。 「シールドバッシュ!」 突然の攻撃にひるんだディエンドに防御魔法を纏った拳が叩き付けられた。 これらの攻撃も、仮面ライダーであるディエンドには大したダメージではない。 しかし、格下相手にしてやられた事による苛立ちでディエンドの動きのキレが無くなってきていた。 『アタックライド』 ディエンドインビジブルで透明になるディエンド。 そのまま、ユーノの背後に回り込んで射撃を行うが、ユーノのスフィアプロテクションに防がれてしまった。 成長してより数の増えたマルチタスクを活用することによって、ユーノは相手の行動を予測しつつ、次々と術式を組み上げている。 それ故、ディエンドの攻撃はあっさりと防がれたのだ。 「うぜぇよ!これならどうだ!」 『アタックライド』 今度はディエンドブラストでユーノを攻撃する。 強化された光弾をディエンドライバーで連射するディエンド。 「プロテクションスマッシュ!」 対するユーノは防御魔法を纏ってディエンドに突撃した。 ユーノの強力な防御魔法は光弾を全て弾き、ディエンドをも跳ね飛ばした。 それでも有効打とはいえず、体勢を立て直すディエンド。 だが、それだけでユーノには十分だった。 「広がれ、戒めの鎖!捕らえて固めろ、封鎖の檻!アレスターチェーン!!」 無数の翡翠の鎖がディエンドの全身を締め付け、そのまま縛り上げる。 あらゆる方向からかかる強烈な不可に耐えられずディエンドは変身が解け、そのまま引き千切られた。 「悪いけど、なのはと守る為だから」 ディエンド――海東大樹の残骸を見下ろしてユーノはそう呟いた。 そんな光景をびくびくしながら見ていたハス太に彼が気付くのは数分後だった。 一方、ユーノの指示で浴室に隠れていたなのはは千年タウクで見える未来が変わった事に気づいた。 それは、世界を襲った大災害が数日以内に日本を襲うというものだった。 (どうしようユーノ君、世界、滅んじゃうよ……) 未来は変わった。 しかし、未だ最も大きな災厄の未来は変わる事が無い。 【一日目・11時20分/日本・千葉県 ホテル】 【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】 【状態】思考暴走、25歳の身体、ボンテージを着ている、激しいショック 【装備】レイジングハート@魔法少女リリカルなのは、千年タウク@遊戯王、タイムふろしき@ドラえもん、ボンテ―ジ 【道具】基本支給品一式 【思考】 1:どうしよう、世界滅んじゃうよう ※千年タウクの効果によって、高町ヴィヴィオの存在と日本に世界を襲った大災害が起こる未来を知っています。 ※タイムふろしきを使ったので、25歳の肉体に成長しました。 【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】 【状態】魔力消耗(小)、19歳の身体 【装備】なし 【道具】基本支給品一式 【思考】 1:なのはを護る。 ※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました。 ※PSP版の技が使えます。 【ハス太@這いよれ!ニャル子さん】 【状態】健康、びびる 【装備】 【道具】支給品一式、ガソリンの入った一斗缶 【思考】 1:ニャル子ちゃんたちは大丈夫かな 2:このお兄ちゃんは……こわい人なのかな? ※古の謎のパワーでホテルの出入り口を封鎖しています。外に出れません。 【海東大樹@仮面ライダーディケイド 死亡確認】 死因:アレスターチェーン
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コンボ・ロワイアル ◆YYVYMNVZTk氏主導により俺ロワ・トキワ荘にて継続中の非リレー企画。 主催者 プレシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは 参加者 7/7【惑星のさみだれ】 雨宮夕日 / 朝日奈さみだれ / 東雲半月 / 東雲三日月 / 風巻豹 / 南雲宗一郎 / マイマクテリオン 7/7【CYNTHIA_THE_MISSION】 シンシア・ロウ / 高野果苗(弑・四方犠) / 紫水ほたる / 久我阿頼耶 / シベール・ロウ / ブリギット・マクラウド / 中塚侑実子 6/6【咲-Saki-】 宮永咲 / 原村和 / 片岡優希 / 竹井久 / 加治木ゆみ / 東横桃子 6/6【めだかボックス】 黒神めだか / 人吉善吉 / 阿久根高貴 / 名瀬夭歌 / 黒神真黒 / 都城王土 5/5【はやて×ブレード】 黒鉄はやて / 無道綾那 / 久我順 / 静馬夕歩 / 星河紅愛 5/5【DADDYFACE】 草刈鷲士 / 結城美沙 / デイモン・ギャレット / スプレイ / ヴァン=バチスト・ギヨーム 4/4【魔法少女リリカルなのは】 高町なのは / ユーノ・スクライア / フェイト・テスタロッサ / アルフ 40/40 外部リンク 支援サイト コンボ・ロワイアル@ウィキ スレッド コンボ・ロワイアル
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朝SSいきまーす 作者:にっぷし氏 ここは時空管理局本局にある無限書庫。 そもそも朝とか夜とかあるのか良くわからないこの場所で、 けれども司書長ユーノ・スクライアは、確実に徹夜を繰り返していた。 「頑張らないとねー。仕事仕事っと……」 ぐしぐしと目元をマッサージして、眼鏡をかけ直す。 疲労は蓄積しているが、資料完成のメドが見えてきたため表情は明るい。 非実体コンソールを慣れた動作で打っていると、司書長室の扉がノックされた。 「――はい、どうぞ」 手の動きをそのままに、入室を許可する。 扉が開いて入ってきたのは、少し珍しい取り合わせの少女たち。 キャロ・ル・ルシエと、ルーテシア・アルピーノの二人だった。 「し、失礼しますっ」「します」 さすがに職場に訪ねてきた(局員とはいえ年齢的には)子供たちに、作業しながら応対はできない。 そう思いながらユーノが手を止めると、二人がててっと走ってきた。 「やあ、いらっしゃい、キャロ、ルーテシア」 務めて笑顔で振舞うが、疲労しているのは子供の目にも明らかだ。 キャロとルーテシアは顔を見合わせると、決意したようにこくんと肯き合う。 (――いったい、なんだろう) ユーノがきょとんとしていると、顔を真っ赤にしたキャロが声をあげた。 「あのっ、ユーノさんっ!」「ユーノ……」 いつもどおり無表情なルーテシアも後に続く。 「ん? なにかな」 続く言葉を待っていると、もじもじとしていたキャロが後ろに隠していた手をバッと出した。 ルーテシアもそれに倣い、二人でユーノの手を取って、何かをぎゅっと握らせる。 「いつもお仕事お疲れ様ですっ! こ、こ、これ受け取ってください」 「あげる……」 なにか贈り物らしいものを渡されたユーノは、少し呆然としつつも温かい気持ちになった。 日々の業務に疲れている中で、無垢な子供たちの優しさはとても嬉しいものだ。 頑張ろう、と決意を新たにしながら、笑顔で声をかける。 「ありがとう。……えっと、なにこれ。温かいけど」 言いながら手を開くと、そこにはねこさんとうさぎさん。 「フェ、フェイトさんが、『ユーノはぱんつが好きだから』って……っ」 「ぬぎたて……」 「そそっ、それじゃあ失礼しますっ!」「じゃーね……」 硬直するユーノをよそに、キャロが耳まで真っ赤にしてまくしたてる。 二人が満足げな表情で部屋をあとにすると、ユーノは椅子の背もたれに身を預けた。 深く息を吐き出して、天井を見上げる。そこには金髪の執務官がイイ笑顔でキメをしているように思えて。 「…………うがあああああああああっ!! フェイトオオオオオオオオ!!!」 ユーノは机に突っ伏して思いっきり吠えた。 35スレ SS キャロ・ル・ルシエ ギャグ ユーノ・スクライア ルーテシア・アルピーノ 電波